生活保護世帯 大学進学者のうち、受験で塾など利用は1割 3人に1人は受験勉強をしながらアルバイト

生活保護を受けている世帯から大学に通っている子どものうち、受験のための塾や通信教育を利用していた子どもは1割にとどまっていることが厚生労働省の調査で分かり、受験勉強の環境にも大きな格差があることが浮き彫りになりました。

厚生労働省によりますと、生活保護を受けている世帯の子どもの大学進学率は昨年度35.3%と、全世帯の平均(73.0%)の半分以下となっています。

厚生労働省はその背景を把握するため、去年、生活保護を受けている世帯から大学などに通っている子どもおよそ4500人を対象に調査を行い、2000人余りから回答を得ました。

それによりますと、受験の際に、塾や通信教育を利用していた子どもは11%にとどまった一方で、学校の教材を使ってひとりで勉強した子どもが60%に上りました。

さらに、3人に1人は受験勉強をしながらアルバイトをしていて、その収入の使いみちは、進学の費用にしたのが48%、家計に入れたのが24%などとなっています。

大学進学率だけでなく、受験勉強をする環境にも大きな格差があることが浮き彫りになり、厚生労働省は今回の調査結果を基に対策を検討することにしています。

2018年6月26日 4時54分
NHK NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180626/k10011495501000.html