元自衛官、両手に刃物持って交番襲撃 当初から拳銃奪う目的か

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180627/k10011497011000.html?utm_int=news_contents_news-main_001

両手に刃物持って交番裏口に 当初から拳銃奪う目的か 富山
2018年6月27日 5時09分
シェアするhelptwitterfacebookline
26日、富山市の交番で、警察官が殺害されて拳銃が奪われ、近くの警備員の男性が撃たれて殺害された事件で、逮捕された男が交番を訪れた際、両手に刃物を持った状態で裏口から入ろうとしていたことが、警察への取材でわかりました。警察は当初から拳銃を奪う目的だったと見て調べています。
26日午後、富山市久方町の奥田交番で勤務していた稲泉健一警部補(46)が男に刃物で刺されて殺害され、拳銃を奪われました。男は走って逃げ、近くの小学校で工事用の車の誘導に当たっていた警備員、中村信一さん(68)が拳銃で頭などを撃たれて死亡しました。

警察によりますと、男は元自衛官富山県立山町のアルバイト島津慧大容疑者(21)で、小学校の敷地に逃げ込みましたが、駆けつけた警察官に逮捕されました。その際、警察官に撃たれて病院に搬送され、警察によりますと、意識はあるものの内臓損傷で重体だということです。

これまでの調べで島津容疑者は交番を訪れた際、裏口のドアをノックし、両手に刃物を持った状態だったことが、警察への取材でわかりました。

そして、対応した稲泉警部補ともみ合いになり、交番相談員の男性が助けを求めに行っている間に、警部補は腹などを何度も刺され、傷は数十か所に上ったということです。

これまでの調べによりますと、奪われた拳銃のほか複数の刃物が、学校の正門付近で見つかっているということです。

警察は拳銃を奪う目的で交番の警察官を襲撃したと見て、事件の動機や詳しいいきさつを調べています。

「1メートルほどの至近距離で」

小学校の前に住む59歳の男性は「パンという乾いた銃声が3回聞こえたので家の前に出ると、男が1メートルほどの至近距離で警備員の男性に銃を向けていた。その後、男性が撃たれたようでひざから崩れ落ちるのを見た。男は小学校の中に逃げて行き、追いかけてきた警察官に刃物を持って向かっていったが7メートルほどの距離から撃たれた」と話していました。


「ナタとナイフ 刃物2本落ちていた」

小学校の隣に住む70歳の男性は、島津容疑者が校庭で取り押さえられる様子を自宅から目撃していました。

男性によりますと、家の前をパトカーが慌ただしく通り過ぎたあと、しばらくして発砲音が3回、聞こえたということです。

男性は「音を聞いて窓から外を見ると、若い男が拳銃を持って学校の敷地へ走っていくのが見えた。その後、多くの警察官が馬乗りになるようにして男を取り押さえていた。近くに、ナタとナイフの刃物2本が落ちていた」と話していました。