市職員に「いてもうたるぞ」額に頭突きし逮捕も 市民の不当要求行為が2017年度だけで計25件

2018年6月27日 10時49分
 兵庫県姫路市は、職員に暴行したり、脅かしたりするなど、市民の不当要求行為が2017年度中に計25件あったことを明らかにした。このうち2件は行為者が逮捕され、ほか5件も警察が調べた。
市職員倫理課によると、25件のうち12件は3人が不当要求を繰り返したもので、実質の不当要求行為者は16人だった。

 逮捕の2件は、いずれも職員を殴る、蹴るなどした件。昨年4月、要望を受け入れられないことに激高した男が男性職員を暴行したため市が110番。12月には、保育所で保護者の女が女性職員をつかんで殴る、蹴るなどした。

 このほか、不当な扱いを受けたとして市職員に面会を求め、異動したことを伝えると「命をかけて探す」と脅した件、電話の音声が聞きづらく聞き直した職員に腹を立て、庁舎を訪れ「帰り道に気をつけろ」と脅した件、要望に対する市の回答が気に入らず「いてもうたるぞ」などと口にした件などがあった。

 今年度も4、5月に計3件の不当要求行為があり、1人が逮捕された。6月20日にも、市役所を訪れた男が「窓口の対応が悪い」と男性職員の額に頭突きをし、駆けつけた姫路署員に公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕された。

 市職員倫理課は「市職員倫理条例を厳密に適用して、できない要求には毅然きぜんとして対応する。組織全体で情報を共有することを今後も徹底したい」としている。
http://yomiuri.co.jp/national/20180627-OYT1T50022.html